江崎令子監督を中心とした少年野球チーム『レッドビッキーズ』の面々。
■ストーリー
高校野球部のマネージャー江崎令子は「女はベンチに入るな!」という監督の言葉に腹をたて、野球部を退部してしまう。勢いで辞めてしまったはいいが、寝ても野球、醒めても野球という根っからの野球好きである令子。野球に対する情熱を捨てきれるはずもない。悶々とした気持ちで歩く帰り道、練習中の少年野球チーム・バイキングの姿が目に入る。必死で白球を追う少年達の姿に、令子は自分も少年野球チームの監督になってみたいという夢を描き、妄想をふくらませていくのであった。そんなある日、知り合いのそば屋の店主にその夢を話す。と、その店主は自らがオーナーになると名乗りをあげ、あれよあれよという間に少年野球チーム『レッドビッキーズ』が誕生する事になってしまったのだ。しかし揃ったメンバーはみんな野球の『野』の字も知らない少年少女ばかり。頭を抱えながらも、令子は万年最下位の史上最弱少年野球チーム・レッドビッキーズを育てあげ、ついには少年リーグ優勝にまでのし上げていくのだ。この物語は、そんな少年野球に賭けた女監督と少年少女たちの、汗と涙と青春の記録である。
■作品解説
「ビッキービッキー赤がえる♪車に轢かれてヒキガエル!♪」
これは万年最下位であるレッドビッキーズをはやしたてる有名な歌(?)。当時小中学生の間で流行した節なので記憶している方も多いであろう。和製「がんばれベアーズ」とも言われる本作。野球素人ばかりを集めたレッドビッキーズは、初回30対0というボロボロな敗退デビューをするのだが、幾多の試練を乗り越えてチームの絆を深めていき、13話で初勝利を納め、ついには少年リーグの頂点に立つまでに成長する。現実にはありえない様なサクセスストーリーではあるが、少年少女たちのひたむきな様や、林寛子の初々しい演技は見る者を魅了し、知らず知らずのうちに感情移入。思わずブラウン管の前で実在する少年野球チームを応援してしまう様な錯覚にさえ陥ってしまうのだ。これはドラマ自体がピュアで良質なつくりに仕上がっている何よりの証拠であろう。前のはやし歌にもあったが、「ビッキーズ」の「ビッキ」とは、東北地方の方言で蛙の事を指す。石ノ森が東北は宮城の出身である事から発想されたものだ。ちなみに「レッド」は単純に、女監督であるので女の子を連想するカラーの「赤」を冠につけた、という理由である。